long RP’ tachycardia

【簡易ver】
long RP’ tachycardiaは頻拍中のP波が先行するQRSよりも,後に続くQRSに近い頻拍のことを指す.
鑑別は3つ
(1)非通常型AVNRT (fast-slow AVNRT / slow-slow AVNRT)
(2)PJRT (permanent form of junctional reciprocating tachycardia = slow KentによるAVRT)
(3)focal AT

<EPS(私見)>
(1)/(2)と(3)はMaruyama法で鑑別.
(1)と(2)はHis不応期にV paceを入れてAのリセットがあるかを確認することで鑑別.

PJRT (permanent form of junctional reciprocating tachycardia=slow KentによるAVRT):減衰伝導特性を有する副伝導路を用いたAVRT
Maruyama法(=VA linkageの欠如):離れた心房の2箇所からエントレイン.最終刺激のVと,その次のAの間隔を測る.一致すればリエントリ,一致しなければfocal AT.

【詳細ver】
long RP’ tachycardiaは頻拍中のP波が先行するQRSよりも,後に続くQRSに近い頻拍のことを指す.
鑑別は6つ
(1)非通常型AVNRT (fast-slow AVNRT / slow-slow AVNRT)
(2)PJRT (permanent form of junctional reciprocating tachycardia = slow KentによるAVRT)
(3)伝導速度の遅い副伝導路のAVRT
(4)focal AT
(5)IST (inappropriate sinus tachycardia)
(6)SNRT (sinus node reentrant tachycardia)
fast-slow AVNRTが大半を占める. (日本内科学会雑誌第95番第2号 平成18年2月10日 p108)

<EPS(私見)>
①.<(1)/(2)/(3)>と<(4)/(5)/(6)>はMaruyama法で鑑別. (VからエントレインしてV-A-V/V-A-A-V調べるでもok)
②.(1)と<(2)/(3)>はHis不応期にV paceを入れてAのリセットがあるかを確認することで鑑別.

<用語>
・PJRT (permanent form of junctional reciprocating tachycardia=slow KentによるAVRT):
減衰伝導特性を有する副伝導路を用いたAVRT.副伝導路の位置は右側後中隔が一般的.
・Maruyama法(=VA linkageの欠如):
離れた心房の2箇所からエントレイン.最終刺激のVと,その次のAの間隔を測る.一致すればリエントリ,一致しなければfocal AT.
・Coumel徴候:
頻拍中の変行伝導により副伝導路側の脚ブロックが起こると,頻拍周期が長くなる現象(35msec以上)のこと.

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